熊本弁の魅力とその特徴を一覧で紹介します。
熊本弁はアクセントの高低が少なく、話す際には平坦な調子で話すのが特徴です。
濁音が多用されることや、語尾を強調して話すことが多いため、速く話すとケンカ腰に聞こえることもあります。
また、熊本弁では促音(小さな「つ」)を多用することも特徴の一つで、「鉄道」が「てっどう」となるなど、独特のリズムを生み出します。
この記事では、日常でよく使われる熊本弁の単語を例文と共に紹介します。熊本弁の使い方を学び、シチュエーションに応じて活用してみましょう!
【見出し】熊本弁「あ行」一覧
- あとぜき:戸を閉める
- いっちょん:まったく~ない
- うすとろか:照れくさい
- ええくらう:酔っぱらう
- おどま:わたし
あとぜき(戸を閉める)
「戸を閉める」という意味の熊本弁。学校の教室などでよく使われます。
例文:
あとぜきばせんね。
(部屋を出入りしたら戸を閉めなさい。)
【見出し】いっちょん(まったく~ない)
「まったく~ない」という意味の熊本弁。否定的な感情を表すときに使われます。
例文:
いっちょんおもろなか。
(全然面白くないよ。)
うすとろか(照れくさい)
「照れくさい」という意味の熊本弁。恥ずかしいと感じる時に使われる言葉です。
例文:
発表会とか、うすとろかけん。
(発表会なんて、照れくさいんだよ。)
ええくらう(酔っぱらう)
「酔っぱらう」という意味の熊本弁。お酒に酔った状態を表す際に使われます。
例文:
おいは酒んよわかけん、もうええくろた。
(私はお酒に弱いから、もう酔っぱらってしまった。)
おどま(わたし)
「わたし」という意味の熊本弁。自己紹介や自己表現に使われることが多いです。
例文:
おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先きゃおらんと
(私はお盆まで、お盆までいるけど、お盆が過ぎたらいなくなりますよ。)
熊本弁「か行」の単語と意味
- がっぱっす:がっかりする
- がまだす:頑張る
- ぎゃん:とても、~のように
- くらわす:殴る
- こつ、ごつ:こと
がっぱっす(がっかりする)
「がっかりする」という意味の熊本弁。期待していたことがうまくいかない時に使われます。
例文:
一位を取れんだったてたい、がっぱしたね。
(一位を取れなかったから、がっかりしたね。)
がまだす(頑張る)
「頑張る」という意味の熊本弁。挑戦や努力の時に使われる言葉です。
例文:
いっちょがまだそーかね。
(少し頑張ってみようかな。)
ぎゃん(とても、~のように)
「とても」と「~のように」という意味を持つ熊本弁。強調や比較の際に使われます。
例文:
「熊本城はあぎゃん行って、ぎゃーんと行けばよかよ。」「ぎゃん遠かー。」
(「熊本城はあっちに行って、ずっと行けばいいですよ。」「とても遠いですね。」)
くらわす(殴る)
「殴る」という意味の熊本弁。直接的な衝突や争いのシーンで使われることがあります。
例文:
ぬしゃ、くらわすっぞ!
(お前、殴るぞ!)
こつ、ごつ(こと)
「こと」という意味の熊本弁。事柄や話題を指す際に使われます。
例文:
そぎゃんいたらんこつばっか言うなよ。
(そんな必要のないことばかり言わないで。)
熊本弁「さ行」の単語と意味
- さしより:とりあえず
- しこる:格好つける
- すーすーす:肌寒い
- せからしい:うるさい
さしより(とりあえず)
「とりあえず」という意味の熊本弁。一時的な行動や決断を求める際に使われます。
例文:
さしよりビール!
(とりあえずビールを頼もう!)
しこる(格好つける)
「格好つける」という意味の熊本弁。見栄を張ったり、威張ったりする様子を表します。
例文:
今日はえらーぃしこっとっね。
(今日は随分と格好つけているね。)
すーすーす(肌寒い)
「肌寒い」という意味の熊本弁。冷たい空気や涼しい感覚を表す時に使われます。
例文:
こん部屋すーすーすっとね。
(この部屋は肌寒いですね。)
せからしい(うるさい)
「うるさい」という意味の熊本弁。煩わしい様子や面倒くさい状況を指します。
例文:
せからしか!黙っとれ!
(うるさいな!黙っててよ!)
【見出し】熊本弁「ま行」の単語一覧
- むぞらしか:かわいらしい
- もだえる:急ぐ
- もっこす:頑固者
【見出し】むぞらしか(かわいらしい)
「かわいらしい」という意味を持つ熊本弁。外見や内面の魅力を表現するのに使われます。
例文:
くまモンはむぞらしかねー。
(くまモンは本当にかわいいですね。)
もだえる(急ぐ)
「急ぐ」という意味の熊本弁。迅速な行動を求める時に使用されます。
例文:
はよ、もだえなっせ!
(早く、急いでください!)
もっこす(頑固者)
「頑固者」という意味の熊本弁。曲がったことを嫌う人に対して使われます。
例文:
あん人はもっこすだけんね、しょんなかよ。
(あの人は頑固だから、仕方がないですね。)
熊本弁「や行」の単語一覧
- 熊本弁の単語とその意味:
- やおいかん:大変だ
- よか:良い、十分だ
やおいかん(大変だ)
「大変だ」という意味の熊本弁。困難や負担を示す時に用いられます。
例文:
こんええくりゃー、やおいかんねー。
(この酔っ払い、大変ですね。)
よか(良い、十分だ)
「良い」や「十分だ」という意味の熊本弁。満足や了解の際に使われます。
例文:
よかよか。
(いいよ、それで十分だ。)
熊本弁「わ行」の単語一覧
- 熊本弁の単語とその意味:
- わいさーし:わあ
- わさもん:新し物好き
わいさーし(わあ)
「わあ」という感嘆詞の熊本弁。驚きや感激を表す際に使われます。
例文:
わいさーし、今日の服もむしゃんよかね!
(わあ、今日の服はとても素敵ですね!)
わさもん(新し物好き)
「新し物好き」という意味の熊本弁。新しいものに興味を持つ人を指す言葉です。
例文:
あやつぁわさもんだけん。
(あの人は新しいものが好きなんです。)
熊本弁の特徴的な語尾
- ~けん:~だから
- ~つたい:~する予定、~しようよ
- ~ばい:~のだ
~けん(~だから)
「~だから」という意味の熊本弁の語尾。理由や説明を加える際に使われます。
例文:
階段でけまつれたけん。
(階段でつまずいたからです。)
~つたい(~する予定、~しようよ)
「~する予定」や「~しようよ」という意味の熊本弁の語尾。計画や提案をする際に使われます。
例文:
今から勉強するつたい。
(今から勉強しようと思っています。)
~ばい(~のだ)
「~のだ」という意味の熊本弁の語尾。強調や確認をする際に使われます。
例文:
楽しみにしとるばい。
(楽しみにしているんだよ。)
さいごに
熊本を訪れた際には、これらの熊本弁を使ってみると、地元の文化にさらに親しむことができるでしょう。
熊本弁の多彩な表現を楽しんで、熊本の魅力を深く感じてみてください。